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【巻頭言】教祖様のお広前にお引き寄せいただいて

凛と澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込み、静寂に包まれた境内のお道筋に向かいこうべを垂れると、教主金光様の足音が響いてきます。そして、足音は近づき、やがて会堂へと向かって進んでゆかれます。

夜明け前、金光様はお出ましくださり、このお道の祈りに包まれた一日が今日も始まります。今日の生命を賜り、心の中に一筋の光がともり、導かれてゆく思いにならされます。さまざまな想いは願いとなって、少しずつはっきりとしてゆきます。

自分の力でできようもない御用、一日たりともお縋りせずにはどうにもならない。どうか御用にお使いくださいと、日々金光様に御取次を願い頂くことができ、金光様の御祈念お導きを頂いて、一つひとつ、一歩一歩、一日一日、積み重ねさせていただいていることのありがたさを思わずにいられません。

かつて、四代金光様は、「私は、毎朝本部広前に向いますが、一歩進めば一歩だけ、二歩進めば更にもう一歩、教祖様のお広前にお引き寄せ頂いた、その一歩一歩にお礼を申し、お礼を申して歩を進めます。『教祖様、只今お引き寄せを蒙りました』とお礼を申し上げ、『只今より、教主の御用に当たらせて頂きます』とお願いしいしい日々の御用に当たらせて頂いております」と仰っておられます。歴代金光様、現教主金光様は一日も欠かすことなく、教祖様のお広前へお引き寄せいただかれ、御神勤くださっています。そして、世界の平和と人類の助かりを祈り続けてくださり、また、私ども一人ひとりの願いも御取次くださっています。

私たちもまた教祖様のお広前にお引き寄せいただく、という思いを込めて参拝させていただき、金光様のお姿を拝し、共に祈る時間を頂くことができるのです。その祈りの中で心が洗われる思いにならされ、新しい一日を踏み出せることは、なんと幸せで恵まれたありがたいことかと思います。

尊いその時間、空間、祈りの中に、身を置かせていただき、心に受けた温かい光を大切にして、天地金乃神様と共に、生神金光大神様と共に、金光様と共に、御用にお使いいただきたいと切に願わずにはおれません。

御霊地の静かに澄んだ空気と、氏子をいとおしみ、助かりを願ってくださる温かいみ思いに満ちた教祖様のお広前は、私にとってかけがえのない帰るべき場所、基づくべき場所なのだとお礼申さずにおれません。

今日もまた、本部広前の修行生としての私の一日が始まります。

財務部長 森 義信

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タグ: 文字, 金光教報, 巻頭言,