メインコンテンツにスキップ

神様とつながり自分が変わる【金光新聞】

自分より周りの目が

 私(41)は5年ほど前、教会と神様に出合ったことで、自分の心を大切にする生き方に変わることができました。
 私は、厳格な父と、そんな父に従順な母の娘として生まれました。自営業で忙しい両親に遠慮して、幼い頃から甘えたり、自分の思いを話すのが苦手になっていきました。「自分がどうしたいのか」よりも、周りの目や世間で良しとされる常識、価値観ばかりが気になって、進学も就職も、そんな決め方をしてきました。結果的に後悔することばかりで、人生を楽しめない自分が、嫌でたまりませんでした。
 環境を変えようと、都会で暮らしたりもしてみました。けれども、社交的ではない自分が浮き彫りになるのが怖く、人との交流を避けて過ごす日々。「環境を変えても自分が変わらないと駄目だ」と気付いた私は、故郷へ帰ることにしました。
 「自分を変えたい」と思ったものの、どうしたらいいのか分かりません。そんなある日、久しぶりに高校時代の友人と再会しました。すると、友人の雰囲気が、以前と比べて、とても柔らかくなっていることに気付きました。
 友人の話題に、よく金光教の教会の先生が登場しました。友人は、その先生夫婦の影響を受けたのだと分かりました。

思いを吐き出せる所

 私は友人に誘われ、遊びに行く感覚で、初めて教会を訪れました。先生家族は、とてもすてきな方々でした。親子が自分の思いをストレートに伝え合う姿は、親にそうやって思いを伝えたことがない私にとって、驚きでした。
 一番新鮮だったのは、先生夫婦の関係でした。とっても仲が良いのに加えて、夫の教会長先生が、率先して家事をこなすのです。私が両親から受けていた「女は男に従うもの」という夫婦のイメージや、それまでの私の考えとは全く違う価値観でした。そんな先生たちに興味が湧いた私は、頻繁に教会行事へ参加するようになりました。
 ある時、教会のお結界で、先生が「ここはね、自分の心の引き出しをひっくり返していいんだよ。なんでも話していいんだよ。吐き出すことは、自分の心を大事にする一歩だから」と言葉を掛けてくれました。それをきっかけに、自分の思いを聞いてもらうようになりました。私が抱えていた、自分を責める感情、母への本音など、今まで心の奥底に沈め、決して口にすることのなかった思いを吐き出すたびに、先生はじっと聴いて、丸ごと受け止めてくれました。
 「ああ、私はこういう場所が欲しかったんだ」。そう気付くと涙が止まらなくなり、自分がどれほど無理をしてきていたのかが分かったのです。これからは自分の心に素直になろうと思い、似合わないと思って避けてきた、お化粧やおしゃれも楽しめるようになり、人の目が気にならなくなりました。家庭を築くこともでき、母へのわだかまりも、解けていきつつあります。

投稿日: / 更新日:

タグ: 文字, 金光新聞, 信心真話,